ORLANDO


ORLANDOはヨーロッパを中心に、人の手を渡ってきた歴史とストーリーのある物を提案いたします。
ある特定の地域や年代は特に限定せず、その都度感じた物をご紹介出来ればと思います。


ORLANDOという名前の由来はそもそも、英国の作家Virginia Woolf(ヴァージニア・ウルフ 1882年1月25日 - 1941年3月28日)が、
1928に発表した小説のタイトル“ORLANDO”から来ています。
1992年にはSally Potter監督、Tilda Swintonの主演により映画化もされ、私は小説よりも先に映画によりこの作品を知りました。


詳しい内容については実際に作品をご覧いただきたいのですが、主人公のオルランドは、エリザベス女王1世に仕える、
若く美しい貴公子として寵愛を受け、豪華な屋敷と広大な土地を賜る代わりに永遠に若く美しいままで
いるようにとの命令に従い、現代まで生きるという話。


その長い人生の中で女性に生まれ変わったり(最初は貴公子ですから)、詩人を志すが挫折したり、
戦場に赴き傷ついたり、いわれのない差別を受けたり、、、と時代や自分の置かれている立場により様々な運面
に翻弄されるという、ウルフの得意とする“意識の流れ”の手法を駆使した作品です。


映画と小説では若干の違いはありますが、ポイントは(あくまでも私の解釈ですが)オルランドという
人物の考え方の変化であると思います。


価値観というのは時代や場所によって残酷なほどうつろい易く、しかも簡単に影響されてしまうもの、、、


様々な時代や場所・人の手を伝わって来て今目の前にある”モノ達”も、同じような運命をたどってきたのかもしれません。


誰か(特定の人物ではなくても時代や置かれた状況による)が決めた価値観や見方ではなく、
常に何か(モノでもヒトでも出来事でも)に対峙した時に自分自身に問いかけてみる事が出来るように、
そしてそうありたいと願い、この名を冠しました。


モノを通して、新しい何かを発見出来れば幸いです。



ORLANDO店主 FABIO KEIJI MATSUKI